Python Control 伝達関数モデル作成
はじめに
パソコンで制御工学の演算やシミュレーションを行うツールとして知名度が高いのはMatlabではないかと思います。
しかし、個人で少し利用するにもライセンス購入が必要なためハードルがあります。そこで本記事では無料で使える Python Control について記事を書いていきます。
Python Control は Python 環境で Matlab のように演算することができます。 もし Matlab を使ったことがある方ならば似ている部分があると思います。
環境
参考として私の利用環境は下記となります。
エディタはVisual Studio Codeを利用しています。
- windows 10(64bit)
- python 3.9.5(64bit版)
- エディタ Visual Studio Code 1.58.0
伝達関数とは
制御工学では電気回路などのモデルを微分方程式ではなく、伝達関数や状態空間に変換して扱います。 伝達関数は微分方程式をラプラス変換し、時間関数を の関数に置き換えたもので、システムの入力と出力の関係を表すものです。 例えば、システムの入力を 、出力を とするならば伝達関数 は下式となります。
伝達関数モデル作成
数式
# ライブラリインポート from control import matlab # 伝達関数モデル作成 Ga = matlab.tf([1], [1, 2]) Gb = matlab.tf([1], [1, 2, 3]) Gc = matlab.tf([1,2], [1, -2, 3, -4]) print(Ga) print(Gb) print(Gc)
Python 実行結果
1 ----- s + 2 1 ------------- s^2 + 2 s + 3 s + 2 --------------------- s^3 - 2 s^2 + 3 s - 4